レジオネラ属菌とは
レジオネラ菌は自然界に広く分布しており、河川、湖沼、土壌、そして温泉・冷却塔・加湿器・空調設備などの施設内に生息しています。感染するとレジオネラ症を引き起こす可能性があります。この菌の危険性が実際に明らかになった事例として、平成14年にレジオネラ肺炎で7名が亡くなった宮崎県の集団感染や、福岡県筑紫野市にある老舗温泉旅館「二日市温泉 大丸別荘」でのレジオネラ発生の報道などがあります。
2022年には、この旅館の大浴場の湯から基準値の約3700倍ものレジオネラ属菌が検出されました。この発覚は、県外からの客が体調不良を訴え、レジオネラ属菌が原因だと判明したことから始まりました。そして、2023年2月下旬には、保健所に対して虚偽の説明がされていたことも発覚しました。
旅館の経営者は、「レジオネラはたいした菌じゃない」、「塩素の臭いが自分の体質に合わずに嫌いだった」と語り、塩素の投入を怠り、大浴場の湯を年に2回しか入れ替えていなかったとされています。
塩素によるレジオネラ対策の問題点
レジオネラ対策には、大多数の施設で塩素殺菌を採用しています。しかし、塩素は腐食性を持つため、設備や配管に損傷を与える可能性があります。これは、特に金属製の配管やタンクなどに問題を引き起こす可能性があります。腐食が進行すると、これらの設備は錆びが発生し、漏水や損傷を引き起こし、最終的には交換が必要になることもあります。
また、塩素の使用には、設備の維持と修理、さらには交換のコストも考慮しなければならないため、運用コストが高くなる可能性があります。
塩素を使わないレジオネラ属菌の対策方法
レジオネラ対策において、塩素以外で可能な方法として、「モルキラーMZシリーズ」を使用する方法があります。
モルキラーは、特に湿度の高い環境でカビが発生しやすいため、その「カビ対策」として開発された製品です。主成分であるフェノアルキルクロライドはレジオネラ属菌に対しても有効で、その殺菌効果は東京都立衛生研究所などによる試験で学術的に証明されています。塩素による殺菌効果が低下しやすいアルカリ泉などでも、モルキラーによる効果は低下せず、その結果として効果的なレジオネラ対策が実施可能となります。
成功事例
塩素を使わずにレジオネラ対策を実施した事例を紹介します。
具体的な施設名は公表できませんが、実際に千葉県や神奈川県、愛媛県などの公共施設内の温浴施設、温泉旅館、福祉施設などで採用されています。
使用パターン① レジオネラ属菌が検出された温浴施設での配管洗浄
- レジオネラ属菌の検出を確認
レジオネラ属菌の検査で陽性反応があった場合、速やかに対応する必要があります。
- バイオフィルムの除去
総湯量(総水量)1tあたり500mlのモルキラーを用いて配管洗浄を行い、「バイオフィルム」(レジオネラの温床)を除去します。この作業は、貴社のスタッフが安全かつ迅速に行うことが可能です。
- レジオネラ属菌の検査・検証
NPO法人環境微生物災害対策協会にてレジオネラ属菌の検査・検証が可能です。
実際の効果の検証は、17年の検査実績のある同協会が低コストで検査を行います。(もちろん、他の公的機関による検査を行うことも可能です。)
使用パターン② 定期的な配管洗浄
- レジオネラ属菌の温床であるバイオフィルムの除去・レジオネラの発生防止のための、定期的な配管洗浄。
レジオネラ属菌検査や濃度検査を行い、最適な投入プランを算出します。
泉質や利用状況によって、モルキラーの使用量や使用頻度をご提案します。
- 総湯量(総水量)1tあたり20mlのモルキラーで配管洗浄を低コストで安全に行うことが可能です。
レジオネラ対策のまとめ
モルキラーを導入することで、レジオネラ属菌の温床となるバイオフィルムの除去を効率的に行うことができます。また、定期的な配管洗浄を行うことで、レジオネラの発生を予防することが可能です。これらの方法は、従来の塩素消毒とは異なり、設備への劣化をまねかないという施設管理者にとっての利点と、塩素の臭いを発生させないことで快適で満足できる利用者にとっての利点を兼ね揃えています。
塩素を使わない方法も実際に効果的であることが公的機関により確認されています。私たちは、ご覧になっている皆様に新たなレジオネラ対策をご提案いたします。26年以上の実績のある方法によって、より効果的なレジオネラ対策を実現することが可能です。